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2008年2月13日 (水)

番外編II:珠玉のレストランI (Jamin)

番外編II

Jamin(ジャマン)・・・あのロブションの開いた小さい3☆のお店

出会い

20世紀の巨匠、ジュエル・ロブション。恵比寿ガーデンプレースに、タイユバン・ロブションという超高級レストランがあることはご存知だと思います。「本当に良い料理をつくるのは、とても体力が要るから。」と50歳ぐらいで一度、3☆レストランを辞め、その後、「気軽な料理を」と作ったビストロ風のレストランがまたあっという間にミシュランの☆がついてしまう程の、まさに巨匠。そのロブションが初めて3☆をとったレストランが、Jaminです。実は、この店、僕が生まれて初めて行った3☆なんです。

この店との出会いはあまりにも突然でした。ある日、地元の銀行に勤める知り合いから電話がありました。「実はね、1ヶ月前から予約していた3☆レストランがあるんだけど、予定していた知り合いが都合悪くなっちゃって・・・で、もし宜しければ、ご一緒しませんか???」

話を聞いてみると、それがJamin。あのロブションの店だというのです。そもそもロブションといえば、フランス人でも伝説扱いされる「20世紀最高シェフの1人」・・そもそも予約がとれないし、あまりにも崇高で、食事をするなど考えた事もありませんでした。まさに夢のまた夢。予約は確か電話から数日後。我が家は突然のパニック。「何を着ていけばいいの?」「ネクタイは要るの?」「お店にあうワンピースなんて持ってない」「メニューが読めない」・・・なんて一世一代の大騒ぎをしている内に当日。

知り合いと落ち合って、レストランへ。「ええと、美味しいは、C’est bon、え、単純すぎ?じゃ、Merveilleux? お勘定はL’additionだったっけ」なんて、もう大混乱。

え、ここ?

巨匠のその店はなんと我が家から徒歩5分のところにある、ちっちゃなレストランでした。

場所?それは、丁度エッフェル塔の川向かいのシャイヨ宮から徒歩2分ぐらいでしょうか。

多分、車で何度か前を通った事がある、でも全然目立たないお店でした。10席もないような小さなスペース。言われなければ3☆だなんて分からない。。。つまり、正真正銘の「実力3☆レストラン」ということでしょう。さて、今にして思えば、何でなのか分からないのですが、写真がないんです。その後、行った3☆レストランでは写真を撮った場所もあるのですが、何せ初めての3☆、写真を撮る余裕もなかったということでしょうか。

気合だ。

ところで、僕らを誘ってくれたご夫妻。1ヶ月前に予約して、1ヶ月間待ち続けていたわけで、気合の入り方が全然違いました。待っている間、研究に研究を重ねていた訳で、そこのお勧めやら、メニューに載っていないデザートやらを熟知していて、それはそれは助かりました。そのご夫妻は言葉もとても達者で、その「語学力と気合」で、僕らは随分と自分では出来ない経験をさせてもらいました。

✎ロブスターMille-feuilles(ミルフィーユ)

Mille Feuillesとは「千枚の葉っぱ」の意味で、カタカナではミルフォイユ。お菓子のミルフィーユーはここから来ているのですが、ミルフィーユーと発音すると通じないかもしれません。普通は、パイ生地の間にクリームを挟みこんだお菓子ですが、ロブションのミルフォイユといえば、立派な前菜。知る人ぞ知る定番メニューだそうです。細かく刻まれたロブスターがトマトや香草の間に何層にも亘って見事に敷き詰められた秀逸の一品でした。ビジュアル的にも、繊細な味も、限りなく上品。僕が食べた前菜の中のBest5には必ず居続ける料理でした。

✎メインは子羊

もう18年前の記憶ですので、定かでありませんが、これも知り合いが調べ上げてきた、お勧めメニューでした。確か蜂蜜かなにかで味付けをしたような子羊ではなかったでしょうか?

当然、僕以外3名はこのお勧めを注文。ここで、僕のサービス精神が邪魔をしました。「折角きた3☆で、みんなおんなじメニューというのもつまらないよね。じゃ、僕は魚で」結局、自分が食べた魚のことは何にも覚えていません(^^)。(美味しかったのは確かですが)

家内から1切れもらった子羊の味だけ覚えています。子羊の臭みも当然のことながらまったくせず、とても上品な味でした。間違えなく、生まれてこの方、食べたことのない物凄い美味でした。こういうときボキャ貧の僕はどう表現していいかわからず、あの味覚が表現出来ず、残念です。

出てくる、出てくる・・・

で、デザート。クリームブリュレ(焼きプリン)を頼んだのですが、この店のプリンはちと特別でした。普通は表面のキャラメルがパリパリになっていて、それを割ってそのしたのクリーム地のプリンを食べるものなのですが、この店のキャラメルはパリパリでなく、丁度、生とパリパリの間くらいの焼き加減。この加減が絶妙で、生くさくもなく、それでいて生のトロミが味わえ、プリンの上に敷かれたバニラ粒の1粒1粒が見えるような、それは繊細な料理でした。

これで終わりかと思いきや。ここで、知人の奥さんが、ボーイさんに質問。「あのぅ。メニューにはないんですけれど、蜂蜜のアイスクリームありますか?」この蜂蜜のアイスクリーム、あるエッセイストが、「もし死ぬ前に1品好きなものを食べていいといわれたら、これを注文する」とエッセイに書いたことで有名になったと、その奥様に聞かされた一品なのですが、ボーイさん、いやな顔一つせず「Bien Sur Madame!(もちろんでございます)といって運んできてくれたのが、本当に蜂蜜色のアイスクリーム。濃厚な、それでいてまろやかな甘さの気品漂うアイスでした。

その後も、Petits Fruitsと呼ばれる食後のお菓子が一杯運ばれてきたのですが、もう日本人の胃袋は限界水域。「でも、食べたい。でも、入らない。でも、食べたい」という4名の食への執着のオーラがボーイさんに通じたのか、結局「あ、宜しかったらお持ち帰りください。」と言ってくれたので(と、いうか無理やり言わせたのかも)、宝物のように大切に大切にティッシュに包んで、帰宅。

ありえない夢のような時間をすごしました。18年経ってもまだ時々我が家の話題に上るこのレストラン。こんなに印象に残って、心に潤いが生まれるなら、一生に一回ぐらい、こんな贅沢をするのも悪くないですよね。

ミニからキャデラックへ。

Jaminがミニなら、今度のレストランはCadellacか。」となんかそんなような事をロブションが言ったのが(うる覚えですいません)、その後開いたロブションのお店。その名もロブション。Jaminを閉め、代わりに開いたレストランが同じ16区にあります。重厚な室内。図書館のような威厳ある調度品。この店がロブションが引退を宣言した後、あのアラン・デュカスに引き継がれ、彼のセコンド(手ごろな値段のレストラン)レストラン、Poincare59となります。このお店のことは、機会があったらまたお話しますね。

次の番外編IIは、料理の鉄人と戦ったシェフの店、3☆のアルページュです。

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