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カテゴリー「エッセイ(国民性)」の記事

2008年2月10日 (日)

休息:フランス人 Oui ou Non (No.5)

今回はOui au nonではなく、僕のみたフランス人一般事情をお伝えします。

目と口で戦う国民か? 

                            

先回車の話題を提供しましたが、パリで暮らしていると車の話題には事欠きません。そこからフランス人らしさが透けて見えるから面白いです。

ある時、あれは確か、車の定期点検の帰りだったから、シャトレー(劇場が固まって建てられている街、真ん中に噴水があり、確か小さなスフィンクスの口から水が吹き出ている噴水が面白い)あたりの道を走っていた時のことです。状況から想像するに、どうもバイクと車が接触したか、ニアミスだったか、なんかそんな状況のようで、バイクを降りたアンちゃんと、車から降りたおっちゃんが激しく言い合っています。

                                                

それ程広い道ではなく、横をすり抜けられるスペースもないので、後ろは車が渋滞。僕の車もその渋滞の中にすっぽりとはまってしまっていました。それ程急いでいたわけでもなかったので、いわば「高みの見物」と洒落込んでいました。ちょっと脱線しますが、フランス人の合理性、それは理由が分からない事にはすぐ怒るが、理由がわかるとじっと耐えるところです。例えば、信号が青に変わって、1秒でも発進が遅れると、「理由がない遅れなので」1秒でもクラクションを鳴らされる事が多いですが、縦列駐車で渋滞している時は、縦列駐車という明確な理由があるので、じーとクラクションも鳴らさず、みな良い子で待ちます。今回の喧嘩も、怖いからか、「ニアミス」という「理由が明確だから」かはわかりませんが、みんなジ―と喧嘩が終わるのを待っていました。

✎殴り合い勃発?

                        

車のおっちゃんは、車のドアを開けたままで、車から降り、車とドアの間の位置で車から降りて、アンちゃんと1mもない距離で、ドア越しにガンを飛ばしあいながら、言い合いをしています。1分ぐらい言い合いが続いたでしょうか。何か言い放った(遠くにいたので、聞こえませんでしたが)アンちゃんが、両手で勢いよく車のドアをど~んと閉めたのです。間にいたおっちゃんは当然のことながら、ドアと車の間のサンドイッチとなり、ギャって感じになりました。

「まずい。これは殴り合いになる」と思っていたのですが、 おっちゃん、挟まったままそれでも言いたいことを言い続けると、車に乗ってブーンと帰ってしまいました。アンちゃんもそのまま何事もなかったかのように、消えてしまいました。どうも地元の人に聞いてみると、こういう展開であまり殴りあいになることはなく、目と口で喧嘩するだけだそうです。つまり、言いたいことを言えば、それで気が済んでしまう。極めて便利な感性を持った国民のように見えます。

✎そういえば、思い当たる・・              

  

そういえばフランス人の部下に仕事を頼むと、「出来ない。だって、今俺は、これをやっていて、これも忙しいし、その後これだってあるし。。。」と自分がいかに忙しいかを滔々と語ります。(でも、そのくせ、5時になると帰るし・・・)最初は、説得するのに相当なエネルギーがかかりましたが、だんだんと、そうか「言うだけ言えば満足するのか」と分かってきました。だから仕事の指示をする時は、相手がいかに忙しいかを滔々と説く間、話をさえぎらずに、大げさに頷きながら、最後まで聞いてやり、「そうか、そんなに働いているのか。それはすまないなぁ。で、すまないついでに、これも頼むよ」って感じで頼むと両手を上に上げて、オーラーラーとか言いながら、結局はその仕事を引き受けてくれるのでした。そう、言いたい事を言えば、納得する・・・

      

「駅の切符売り場で、レストランで、Cafeで、ガソリンスタンドで」ありとあらゆる場所で、みんなが言いたいことを言い、いい終わると先に話が進む、いわばそういう儀式を意識しないでやっているのが、フランス人、いやパリ人なのかもしれませんね。そして、次第にフランス人のマダムの眉間には、皺が刻み込まれてゆくのでしょう。

表向きは従順で、Yes Sir!とか言いながら、5時過ぎのパブで「あの日本人の上司に、こんなつまらない仕事おしつけられたよ。ばっかじゃねーの。」と同僚とくだをまいているイギリス人の部下(居酒屋に於ける日本のサラリーマンに酷似)、その場ではいろいろいうので、こちらも相当エネルギーを使うが、一度納得するとわりとすんなり仕事するフランス人の部下。。。どっちがいいのでしょう?どっちもどっち??

お腹に溜めておく事を潔しとしない、いやできない国民、僕は「(感情を心の中で押し殺せない)ババ抜きが出来ない国民」と呼んでいますが。。彼らがババ抜きやったら、Jokerのカード引いたやつは顔真っ赤になってすぐバレちゃんじゃないかと思います。

無論、そうでない良い人も一杯知っていますし、全員が全員ではありませんので、悪しからず。あくまでも、一般印象論ですので。フランス人とお付き合いする時は、先ずはオーバーアクションで相手の言うことを聞いてあげてください。きっとそれが幸せなパリ生活を呼ぶでしょう(^^)

次回は、リスエストにお答えして、番外編第2弾、パリのミシュラン3☆紹介をいたします。乞うご期待。

2008年1月25日 (金)

休息: フランス人 Oui ou Non (No.4)

✏序章

サラリーマンを長いことやっていると、誰にいわれるでもなく、自分でなんとなく勝手に決めているルールが出来てきますよね。例えば、「座れない車両ではこのドアの辺りにたつ」とか、「改札を出てこの角を曲がったら社員証を用意する」とか。で、このブログも2回世界遺産の記事を書いたら、1回休息というルール、一度決めちゃうとなんとなく従うのがサラリーマンの悲しき性。で、今回もオランダ、ル・ピュイと2回旅行記を書いたので、今回は1回休んで、フランス人特集を書きたいと思います。今回は最初から答えをいいます。今回はフランス人Oui体験です。フランス人というより、フランスの国の合理性に感動した事があるので、是非お伝えしたいと思います。

それはVienne

それは、Alps近くのVienneという町でのこと。たしか春の連休にAnnecyという街にパリから小旅行で行ったのですが、その途中に立ち寄ったのが、Vienneです。因みに最後はEvianという街に泊まりましたが、ここはそうあのEvianというミネラルウォーターの製造元です。買い物に行ったら一寸見てみてください。3連山が印刷されているのですが、Evianにいったら、本当にあんなふうに綺麗な三角錐の山が3つ並んでいました。ここでは街の真ん中にEvianのミネラルウォーターが飲み放題の水道があって、みんな空のペットボトルを持ってきて水を詰めていました。まるでポンジュースが出てくる愛媛の水道みたいに。

✏午前1

ところでVeinne。ここは、Pyramidsというミシュランの2星レストランがあって、旅の間一回だけ贅沢をしようとこのレストランのあるホテルに泊まって、このレストランで優雅な食事を楽しみました。満ち足りたひと時、さぁあとはゆっくり広~い風呂に浸かって、そろそろ寝ようかといっていた午前1時頃、当時小学校3年生ぐらいだった息子が目を覚ましてお腹が痛いといいだしたのです。最初は、明日になればなおるから、寝なさいとか慰めていたのですが、あまり痛そうなので親としても心配になり、ホテルに相談。ホテルが気を利かせて医者を呼んでくれました。こんな時間に医者が来てくれるのだろうか???と思っていましたが午前2時ぐらいに女医さん到着。触診をしたあと、「大丈夫です。この薬を飲ませればおさまるでしょう。では」と処方箋をくれました。で、Au Revoir

とか行って帰ってしまいました。午前2時にもらった処方箋、あなたならどうします???????? ホテルに相談すると、思いもかけないアドバイスが・・・

✏警察に行きなさい

「それなら、警察に行きなさい。場所はここ」と地図をくれたフロントのおじさん。警察に行くとあいている薬屋を教えてくれるとのこと。「でも、午前2時ですよ。」という言葉は呑み込んで、車で午前2時の街に。知らない街をグルグル走り回って見つけた交番。

どきどきしながらドアをたたく。2回、3回、明かりがついて中から警官が出てきてくれましたが、「この人絶対30秒前まで寝てた」とわかるほと髪の毛モジャモジャのオジサンでした。なるべく哀れっぽく、「パリから観光にきたんだけれど、子供がものすごくお腹がいたいっていうので医者に見てもらったんだけど、薬かえるところありますか??」と恐る恐るいうと、「ちっと待ってて!」と言われ待つ事、23分。「今この薬屋に連絡取るからここに行って買ってください」とモジャモジャ警官。「でも、開けてくれるんですか?」と僕。すると警官曰く、「フランスでは、緊急の場合のために町の中で必ず24時間薬をうる薬局が当番で決まっていて、この当番表は警察に報知され、警察にゆけばいまどこの薬屋があいているかが分かるとのこと。」この合理的メカニズムに感激しながら、医者に書いてもらった地図を頼りに薬屋を訪ねて車で走ること5分。薬屋は見つかったけど、真っ暗。

「あり?」っと思っていたらプーと車が近づいて、中からAnotherモジャモジャオジサンが登場し、ブラインドを上げて、明かりをつけて「ハイッ」と薬を渡してくれ、「じゃ」っといってまた車でプーと帰ってしまいました。

✏これぞフランス合理主義

復習すると、「フランスではいつ如何なる時でも開けてくれる薬屋が当番で決まっていて、その当番は警察が把握している。警察の電話一本で当番の薬屋は店を開けて薬を処方することが義務付けられている」のです。ね、凄いでしょ?僕は感激しました。赴任直後は、、お店に買い物に行っても、なんとなく、だらっとした感じでヤル気があるのかないのか分からないような人が売り子やっている印象が強かったフランスですが、「ルールをキチっと決めて、それに確実に従おうとするこの国民の合理性」、これは評価に値します。2つの顔を持っているこの国民、住めば住むほど、この国民面白いです。

因みにこの薬を呑んだ息子はすぐ痛みを忘れて眠ってしまうし、深夜に車を飛ばして薬を買ってきた亭主の評価は(一時的に)あがるし、VivaFranceって感じでした。そういえば、パリでは日曜日に開けてくれるパン屋さんも当番で決まっているという話を聞いたことがありました。「どんなに貧しい人でも、週末飢える事がないようにパンだけは買える」ようにと考えられた制度だそうです。

ともあれ、フランスの奥深さにちょっと触れた僕でした。で、今日はフランス人Oui ou Non、超Oui体験でした。

2008年1月13日 (日)

休息:フランス人 Oui ou Non (No.3)

フランス人 Oui ou non

>パリ、冬

今日はお膝元のパリのお話です。僕が始めてパリに赴任したのは、90年。最初に住んだのは前任者の家を引き継いだパリ郊外でした。後で知ったのですが、一時日本でも有名だったピアニストのリチャード・クレーダーマンがすぐそばに住んでいたそうで、僕の前任者は近くの公園で遭遇したそうです。赴任したのは11月。この年のパリは何十年ぶりかの寒波で、会社のそばのビルにあった温度計が最低で氷点下11℃になったことを覚えています。

外を歩いていると顔が痛い感じ、息が凍るような感じはこのとき人生で初めて味わいました。フランスは小さな町だし、オフィスに駐車場があったので、会社では車通勤が普通だったので、僕も車で通っていましたが、そのとき凍てつく車にのってセーヌ河岸を走っていると、当時ラジオをつけるとエルトン・ジョンの「ウィスパー」が毎日流れていたのを覚えています。今でも、この曲が流れるとなんか肌が痛いような、あのセーヌ河の透明な寒さを思い出します。

>それはセーヌ河

さて、このセーヌ河岸が今日の舞台です。パリのセーヌ河岸には自動車専門道路が両側に走っています。雪解けの季節にはセーヌが増水して一番ひどいときはこの道路も冠水したことがありますが、この道路をケー(Quai)といい、余談ですが、フランス外務省は

セーヌ川沿いにあるので、Quai d’Orsay(ケドルセー)といいます。そう、日本で政治の舞台を「永田町では。。。」と表現するようなものです。ニュースで、「ケドルセーの発表では・・」といわれて、「ケドルセ・・??????」となったのを覚えています。このケドルセーの前のケーを通って、エッフェル塔の前を通って帰るのが帰宅のルートでした。

>これがフランス人

パリはフランスの首都とはいえ、都市整備がしっかりしているのでセーヌ河近辺は渋滞は少ないのです。でも時々、渋滞します。それは事故が原因だったり、冠水してケーが通れない場合など混みます。で、こうなるとフランス人(僕はパリ人と呼んでいます。フランス人全体とは少しかけ離れた存在です)の本領発揮なのです。もともと運転があらく、日本人みたいに綺麗に列を作って待つ文化がもとより存在しない人たち。少しでもスペースがあれば、我も我もと突っ込んできます。ある時僕もその渋滞の中にいました。僕は左折したいと思っていて左ウインカーを出していました。左隣りの車線を見るとフランス人の女性がHONDAのシビックに乗っていました。その車の前に一台分のスペースが出来たので、そこに入ろうと思っていたのですが、一瞬その人と目があったんです。そしたら、その女性がニコッ(ん、ニヤかな)と微笑んだので譲ってくれるんだろうなと思ったら、そのスペースに車をプイッと詰めてしまいました。「ウインカーを出している僕の車が左車線に入ろうとしているのは明らか、そしてそこにスペースがあって、それで僕と目があって、ニコッと微笑んで、この状況下でいったいどうやったらスペースを詰めることができるんだあぁ・・・#$%%&&☆~¥ßέ。あぎゃーー」と思った次第です。その後相当苦労して左折して帰宅したのを覚えています。

>もう一つ

「フランス人と車」のねたは物凄~く一杯あって今、頭の中にも10件ぐらいのネタがありますが、今日は後一個だけ。

フランスではまだオートマ車が少なく、オートマ車を買うのは相当困難です。因みにオートマ車の事をBoîte Automatique(自動の箱)といいます。フランス語は単語を形で表現する習慣があって、正方形のものはCarréといえば「平方メートル」という意味も「スカーフ」という意味にもなります。棒状のものはBaguette(バゲット)といい、御馴染みフランスパンもバゲット、日本の食用箸もバゲットとなります。

話は大きくそれましたが、このオートマ車がないのでフランス人はマニュアル車に乗っているのですが、これは僕の知り合いの体験。わりと渋滞している上り坂の道路で、坂道発進をした前の車が、サイドブレーキを外すタイミングとクラッチを切るタイミングが合わず(つまりは初心者?)、ずるずると12㍍ずり落ちてきて、その人の車にコチッっとぶつかってとまったそうです。アチャーと思っていると、その車のドライバーの女性が降りてきて近寄ってきたので、「あ。詫びにきたのか。まぁ、この程度ならフランス車の頑丈なウレタンバンパーなら傷はつかないだろう。気にしないでいいよっていってあげよう」と思って車の窓を開けたそうです。そのおばさん、窓から中を覗き込んで、凄い剣幕で、「あんた、車が下がって来ているのに気がついたらクラクションで教えなさいよ。まったく」と捲くし立てて戻ってさっさといってしまったそうです。今の言葉でいうと「目が点」になって一言も言い返せなかったと悔しがっていましたが、そんな事は日常茶飯事。この国言った者勝ちです。

ついでにもう一個。Caféで僕がお茶をしていたときのこと。ボーイさんが僕にCoffeeを運んできて、まさに ’Voila Monsieur(ハイどうぞ)’と配ろうとしたその瞬間、となりの席の女性が、‘Oh!La,la’といって大げさに手を肩より高く大きく広げるジェスチャー(パリでは普通のアクション)をしたその手がボーイさんの手にあたり、コーヒーが「バッッチャン」と僕のズボンに・・・・。「あ、っ」と立ち上がってのたうちまわる僕。慌ててタオルをもってきてズボンを拭き、何度も何度もわびる哀れボーイさん。「C’est pas grave(大丈夫、大丈夫)」といってその場を収めたのですが、その張本人の隣の席の女性、一部始終を見ていながら、「すいません」の一言もなく、またとなりの女性と話込み始めたのです。フランス人は「本当に悪いときには詫びない」という噂を聞いていたのですが、「ほんまや」と痛感した事件でした。

長くなりました。今日のフランス人 Oui ou non、今日はちょっぴりnon体験でした。

お後がよろしいようで。次回はまた旅に戻ります。

2008年1月 4日 (金)

休息:フランス人 Oui ou Non (No.2)

休息:フランス人Oui ou NonNo.2

カルナックという地名をご存知でしょうか? 太陽信仰の遺跡とも言われている巨石群がある街です。イギリスのストーンヘンジが日本では有名ですが、ストーンヘンジは道路沿いに突然現れる高さ5mはあろうかというストーンサークル。150mぐらいの、いわば

「場所」です。これに対し、ブルターニュにあるカルナックは、場所というよりは、これはもう「地域」「地区」とでも言うべきもの。直線距離7Km(確か?)に渡って巨石が一列に並んでいることから、宇宙船の飛行場だったのでは、などといわれる壮大な場所です。

イギリスのストーンヘンジは巨石の上に、石の蓋が乗っかっていて、それはそれは宗教行事的な匂いがする場所で、神秘的な感じが髣髴としており、僕も大好きです、僕らが行った時丁度、巨石の彼方に大きな虹が地面から高く伸びていて、それは息を呑むほど神秘的だったことを覚えています。唯、最近、あの石は後世になって改めて積み上げなおされたと聞いて、ネッシーのインチキに次ぐ、第二のガッカリだったわけですが、とまれこうした人為的な行為に比べ、カルナックの巨石群は、積み上げたりという行為があまり見られず、唯延々と巨石が並んでいるばかりです。なので、きっと話題性がない為、知名度も今一つなのでしょうか? でも、延々と続く7㎞の巨石群、頭の上に聳え立つ5mはあろうかという巨石を見ていると、「古代の人はいったい何がやりたかったんだろう」という思いが沸いてきます。人々の心を突き動かしたのは、やはり目に見えないものに対する畏怖の心、つまりは「信仰心」と呼ばれる心だったのでしょうか?

NHK風に初めてみましたが、残念ながらカルナックはなぜか世界遺産でないので、今回の世界遺産特集では取り上げられていませんので、ついでにちょっと書いてみました。フランス人Oui ou Non第二回は、ここブルターニュのフランス人です。車の旅行はいいです。好きな所に行けるし、ツアーと違って、大好きな場所に10分の自由時間しか与えられないバス旅行とも違い、気が済むまで好きな所に好きなだけ滞在できるし、そうした我侭な旅行がデザインできるから。ただ、フランスは大きい。車で走り回るには大きすぎる。過去に夏休み・冬休みに3回ほど車で大旅行をしましたが、好きな所を車で回ると、大体3000㎞ぐらいの移動となります。つまり、6泊の旅行をするとしても500m/日。つまり一日中走ってる感じになるので、楽しいけれど、運転手は気が抜けません。・・・と言う訳で、このカルナック旅行は、確か週末を含む3連休に電車旅行をしました。昔の話しで、もういつ行ったかという記憶も定かでないほどの昔です。

愛用の地球の歩き方によれば、カルナックの巨石群までは駅から数キロ。歩く距離ではないので、タクシーに乗りました。初めての地というのは、いろんな事が不安になりませんか? 僕らも、タクシーで巨石建造物群の中に運んでいってもらい、帰りにタクシーが来なかったらどうしよう? そもそも流しのタクシーってあるの(パリにはありません)タクシーが来なくて、夕方になってトボトボと、何キロと歩くはめになって、途中で行き倒れたら「巨石建造物の生贄になってしまう!!」という畏れが沸いてきて、タクシーの運ちゃんと交渉。「タクシーで巨石建造物周りの半日観光したら幾らかかる?」金額は覚えていませんが、巨石建造物の生贄になるリスクに比べれば、無視できる金額だったと思います。そんなわけで運ちゃんに頼んで、この数㎞に及ぶ広範な巨大遺跡群を案内してもらいました。

    

これは正解。なんたって地元住民かつ、案内を商売にしている運ちゃん。ちゃんと抑えるべきポイントを心得ていて実に効率よく回ってもらいました。お昼になったのですが、この運ちゃんは正解と思い、昼食時間が過ぎたらまた迎えに来てもらう約束で一度別れました。確か「代金は、最後でいいよ。」っていって「じゃ、また一稼ぎして戻ってくるからね」と、プーって行ってしまいました。「まてよ、僕らがこのまま雲隠れしてしまったら、踏み倒せるわけ?何でそこまで怪しき初対面のアジア人を信用できるの????」と家内と2人って唖然。やっぱり田舎の人は人を疑わないんでしょうか? 逆にこうなると真面目な日本人は、絶対踏み倒したりしない訳で、定刻に待合場所到着が遅れて「ん、逃げられた?」なんていらない心配かけては申し訳ないと、時間ばっかり、気にしながら食事をした思い出があります。

そして定刻、フランス人は人に家に呼ばれたら30分遅れてゆくのが礼儀!などと教えられるぐらい時間についてはおおらかな国民性なので、ちゃんと定刻にくるかと思いきや、キチッとやってきて、僕らが「トンずら」することを考えてもいないかのように当然のようにドアを開け、案内を続けてくれました。半日観光が、結果的に1日観光となり、夕刻宿泊先のキブロンの街まで送り届けてくれました。と、「夕食どうするんの?」と運ちゃん。「いや、決めてないけど、どこかその辺で。」「じゃあ、僕の馴染みの店あるんだけど、そこにゆく?」と運ちゃん。怪しい。「運ちゃんとレストランがグルになって観光客をカモにする」という話はよく耳にする失敗談だし。でも、そんな悪い人に見えないし。そもそも店知らないし。で、「少しでも変な申し出があったら、断ればいいじゃん。値段が出ているものだけオーダーしていれば、ふっかけられても断れるし。」との家族協議(約30秒。即決!)で、結局連れて行ってもらうことになりました。

いかにもブルターニュの田舎、大西洋の荒海にもまれた港町という感じで、華美なかざりもなく、地元の人の生活感がムンムンするなかにある普通の店でした。中にはいって、慣れないフランス語メニュー(当然、フランス語のメニューしかない。英語のメニューなんて頼んでも、英語って何?とか言われそうな感じです。)を見ていると、頼んでもいない

キール(カシスを白ワインで割ったフランスの代表的食前酒)が運ばれてきました。「あ、やっぱりぐるか?危ない、危ない。これは、頼んでいないってキッパリ断ろう」と、「あの、これ注文していないので結構です。」と勇気をだして下手なフランス語でキッパリ。

絶対受け取らないぞ。と、心に誓って、店の人の次の言葉を待ちました。

当惑したような店の店員さん、「え、でも、これはあちらのお客さんのオーダーなんですが」

と。「あちらのお客さん???????。」って誰??「キブロンに知り合いなぞいない。怪しい、怪しすぎる。ここで受けたら負け。」と僕ら。お勘定のときに、「え、知り合いのサービス?なんの話ですか?飲んだんだからちゃんと払ってください」って言われたら抗弁できないし。やっぱ、海外旅行って怖いね・・・で、「え、知り合いなんていません。どの方ですか?」と勇気を出して食い下がると、「え、あの、カウンターの方が・・・・」

と店員。どこ?誰?といわれる方角に行ってみると、なんとさっきの運ちゃんが、カウンターでビールを引っ掛けている。そばに行くと、「いやいや、さっき車降りてからさぁ、ちょっと車停めてみてたらさぁ、僕の薦めた店に入ってくれたじゃない。なんか、嬉しくってさ。だから、それ僕からのお礼ということで!」と運ちゃん。               

                                                                     

本当に、キールを2杯ご馳走してくれたんです。食事が終わる頃には、もういなくなってしまっていた運ちゃん。なんか、格好いいでしょ、運ちゃん。田舎のフランス人って本当に人情に篤くて、優しいですよね。遠く大西洋の町、ブルターニュのキブロンで、出会った旅の一幕を記憶を辿ってご披露しました。皆さんもどうか、田舎に歩を進めて、田舎の皆さんの温かさに触れてみてください。フランス観が変わるかも? というわけでフランス人Oui ou Non。今回もOui体験でした。

アクセスしてくれている皆さん、ちょっとフランス人談義で話に花を咲かせませんか?

いい話、泣ける話、僕も聞きたいです。書き込みお待ちしています。次回は、また世界遺産に戻って、どこかの「人類の奇跡」をご案内いたします。A bientot!

2007年12月31日 (月)

休息:フランス人 Oui ou Non (No.1)

フランス人 Oui ou Non: <1>

フランス人というと、「少し冷たくて、自己中心という印象を持つ人」は多いですよね。考えてみれば、それ程多くの人がフランス人と接した訳ではないのに、いつのまにかフランス人は冷たいという印象が定着していて、それでもってフランスに旅行した人は、「やっぱりそう。全然、英語話してくれなかった」「レストランでもアジア人だから差別された」なんて経験をして帰ってきた人も多いと思います。そこで、僕自身がフランスでの様々な思い出を忘れないためにも、フランスで経験したいい話、悪い話、両方纏めてご披露しようと思います。名づけて「フランス人 Oui ou Non」。さて、今回はOuiNonか?

1994年だったと思いますが、出張でロンドンから来た知人をつれて、ロアールにある城めぐりをしたことがあります。いきなり脱線しますが、ロアールには100ぐらいの城があるといわれています。そして、観光できるシャトーだけでも、20ぐらいはある筈です。フランスに10年近くいたので、ロアールにも何度となく訪ねましたが、訪ねたシャトーは本人の意に反して、10個もないんです。「研究熱心でないから」、「面倒くさがりだから」、いえ、それも否定しませんが、事実はこうです。(ある時の友人からの電話)「今度フランスに遊びに行くんだけど」「そう、再会を楽しみにしているよ。で、どこにいきたい?」「シャトーとか見たいよね。折角フランスに行くんだから。遠いの?」「いや、車で2時間ぐらいかな。楽勝だと思うよ」「決めた。じゃあシャトーに行くことにする」「じゃあ、どこに行くか、まだ時間があるから研究しておいたらいいよ。」「わかった。宜しくね。」(以上、フランスを訪れる知人との会話の代表例)。で、当日。「色々調べたんだけどさ、やっぱ、シュノンソー城とかシャンボール城とか、外せないよね。きれいそうじゃん、あれ」・・・・というわけで、僕はシュノンソーとシャンボールは少なくとも4回はいってます。でも、そこから少し離れている名城は、結局、時間切れとなりついぞ行くことなくフランスを離れました。結局、訪ねたお城は凄く偏っていて、全部で5~6箇所といったところでしょうか。今日のお話は、その数少ない例外、ユッセ城にイギリスの知り合いを連れて行った時の話です。

このユッセ城、あまり聞いたことないかもしれませんが、実は日本人が一番身近な城です。

この城はあの「眠れる森の美女」の舞台となったといわれる女性的な可愛い城で、なんと城の中に、眠れる森の美女のストーリにそった人形が飾られている城なのです。

この城にゆく途中、道に迷いました。フランスは観光地の道路標示はかなりしっかりしていて迷うことはないのですが、それだけに迷ってしまうと、それはつまり標示が出ていないぐらい目的地から遠い所まで、迷いでてしまったという事で、とてもヤバイ状態にあるわけです。狭い道に迷い込んでかなり狼狽する僕。「大丈夫ですか?」とかなり不安の表情を隠さない友人。地図には、明確に城の印はついているのですが、今、どこにいるかわからないので、どちらに向かっていいかわからない。道路は狭いので、車とめるスペースはないし・・・ついに分岐点についてしまい、さて、どっちにいったらいいかわからないし・・で、思い余って、道路脇の家の庭先近くまでそうとう深く入り込んで車を停て地図を眺めてました。

片車輪はもう庭に入り込んでいたと思います。 と、その家の扉があいて住人が近づいてきます。「やっば。逃げなきゃ」と思ったのですが、こういう時って、結構気持ちがからまわりして、エンジンがなかなかかかんなかったりするもんですね。オジサンはどんどん近づいてくるし。「仕方ない。お詫びしよう」と腹を決めて、なるべく哀れっぽい道に迷った外国人観光客の雰囲気を醸し出す努力をしつつ、「道に迷ってしまったので、庭先に車停めて地図みてました。すいません。今すぐ車出します。」と懸命にわびました。するとオジサン、「どこに行きたいんだ?」と一言。行き先を告げると、家に戻って数分。 白い紙にマジックで地図を書いてくれて、丁寧に丁寧に行き先までの道を教えてくれました。そして、満面の笑みを浮かべて、「無事つくといいね。」といって送り出してくれました。「哀れな道に迷った外国人観光客」にとっても優しく手を差し伸べてくれた田舎のオジサン。

フランスには、パリと「パリ以外」の2種類しかない。なんて言葉をよく聴かされますが、「パリ以外の」代表であるロアールの田舎のオジサンは確かに人情味あふれた人でした。そんないきなりの好印象のおかげか、僕はフランスの田舎の人が大好きです。旅行先でふふらっと入るレストランとかでもなるべく店員さんに話しかけたりして、たわいない会話を楽しむことにしています。そんなわけで、フランスOui ou Non。「今日はOui体験」でした。旅先でのエピソードはまだありますが、それはまた次回。A Bientot!See you!

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